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第42回弁論期日(熊本)水澤英洋氏証人尋問

  • 2022.08.03
     令和4年8月3日、熊本地方裁判所において、第42回口頭弁論期日が開かれました。
    早朝8時15分から裁判所の門前で、私たちの主張と被害者の訴えを載せたチラシを配布する宣伝行動を行いました。



    (早朝宣伝行動の様子)

     裁判では、まず、同年6月29日に追加提訴した第14陣原告の三反田水穂さんが法廷で意見陳述をしました。三反田さんは、手先のしびれで仕事で苦労してきたことや県外にいて特措法のことをまったく知らなかったことなどを裁判官の目の前で述べました。



    (原告らの入廷行動の様子)

     次に、被告国・熊本県が申請した水澤英洋医師(国立精神・神経医療研究センター名誉理事長)に対する証人尋問が行われました。水澤医師は、原告が申請しすでに証人尋問を実施した髙岡滋医師、藤野糺医師、積豪英医師の証言を崩すために被告国・熊本県が申請した証人です。
     法廷で、水澤医師は、原告側が提出している共通診断書の診断方法等について疑義を述べましたが、私たち原告側代理人の「大脳の中枢神経が傷害されて四肢末梢に感覚障害を生じることを知っているか」との質問に対し、「よくわからない」と答えるなど、水俣病の責任病巣という基本的で前提となる知識を持っていないことを露呈しました。
     また、水澤医師は「オール熊本で水俣病の病態を明らかにしてほしい」とも述べました。水俣病被害者を実際に診たことがない医師よりも、現地の医師らが原告・被告の立場の垣根を超えて水俣病の病態を明らかにすべきだ、との水澤医師のメッセージと捉えることもできます。

     最後に、菅一雄弁護士が曝露の準備書面の内容を法廷で陳述しました。

    (期日後の報告集会の様子)



水俣病不知火患者会