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第33回口頭弁論(熊本)津田敏秀教授尋問

  • 2020.09.14
     本日、午前10時から、熊本地方裁判所でノーモア・ミナマタ第2次熊本訴訟第33回口頭弁論期日が行われました。
     今回は、原告側の証人として、津田敏秀教授の尋問が行われました。主尋問は、熊本弁護団の村山雅則弁護士・菅一雄弁護士が担当しました。

     津田教授は、岡山大学大学院環境生命科学研究科の教授で「疫学」という学問の専門家で医師でもあります。
     「疫学」とは、汚染魚介類を食べたこと(曝露)と、水俣病の症状との間に、法的な因果関係が認められることを裏付ける重要な理論です。不知火海産魚介類を日常的に食べて四肢末梢優位等の感覚障害が認められれば、チッソ由来のメチル水銀曝露が原因である確率が90%以上なので水俣病と診定してよい、という津田教授の意見書もすでに証拠として提出しています。

     これに対し、被告らは、疫学的知見は、個人の因果関係判断には使えないと反論しています。その根拠は、疫学の世界的権威であるロスマン教授が、「疫学的方法では、個人に因果関係を当てはめることはしない」と書いてあることをあげていました。しかし、津田教授の尋問では、被告の根拠とするロスマン教授の論文のこの部分の和訳が間違っていることを指摘しました。つまり、被告の主張が間違っていることを尋問で明らかにしたのです。

     また、津田教授は、被告らからの反対尋問にも動揺することなく、堂々と証言しました。

    ■尋問を担当した菅一雄弁護士の話■
     津田教授の話を、どうやったらうまく裁判所に伝わるか検討を重ねてきた。分かりやすい尋問ができたと思う。他の弁護団員からも分かりやすかったと言われた。津田教授が、信頼できる誠実な医師であること、こちらの主張する疫学が、この訴訟においても使える方法だということは伝わったと思う。裁判官からの補充質問も結構あった。これはいいこと。裁判所が本気で疫学に向かい合って検討しているのだと思う。

    ■園田昭人弁護団長の話■
     被告の反対尋問は不十分で、反対尋問になっていなかった。弁護団としての山を超えた。これからは被告側の濱田陸三証人を粉砕する戦いに臨む。

    ■森正直原告団長の話■
     津田教授の生の尋問を聞いて安心した。疫学は個人に適用しても構わないと津田教授は説明していたが、それを裁判所が採用してくれるかどうか。裁判官がどう理解して判断しているのか分からない。でもこれからが裁判の重要な局面。頑張っていくしかない。
    (以上、報告集会より発言要旨)

    (報告集会の様子)



水俣病不知火患者会