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第31回弁論期日(熊本)高岡滋医師主尋問

  • 2020.01.29
     本日、熊本地方裁判所で第31回口頭弁論期日が開かれ、水俣病の専門家である高岡滋医師の主尋問が行われました。
     高岡医師は、長年にわたって水俣病の臨床研究に取り組んだ水俣病研究の第一人者であり、本訴訟における重要な証人の一人でもあります。重要な日を迎えた裁判所門前集会はいつにも増して熱気を帯びていました。

     高岡医師の主尋問では、原告らが水俣病であると診断できる根拠について、4名の原告側弁護士から質問がされ、高岡医師はそれぞれの質問に丁寧に答えてくれました。 
    はじめに、村山雅則弁護士からは、水俣病の症状に関する質問、水俣病と診断するにあたっての基準について質問がされ、被告が信用性を問題にしている共通診断書について「水俣病に詳しい医師らが作ったもので現段階では最高のもの」と信頼性が高いことを強調しました。
     そして、中島潤史弁護士からは、そのような基準のもと原告を水俣病と診断したことが信用できることについて、診断の手法に関する質問が行われ、高岡医師は身振り手振りを交えながら、詳細に答えてくれました。
     また、「遅発性」(メチル水銀曝露が終了あるいは大幅に軽減した後に水俣病の症状が現れたり悪化したりするもの)の考え方に関する守田英昭弁護士の質問、水俣病の症状が変動し得る「症状の変動」に関する中松洋樹弁護士の質問が実施され、高岡医師は、高度に専門的な内容であるにもかかわらず、メカニズムについて、わかりやすく解説をしました。
     3月23日は被告らによる反対尋問が実施されます。

    (門前集会の様子)



水俣病不知火患者会