本日午前10時から、熊本地方裁判所にて、第39回口頭弁論期日が開かれました。
原告側の証人である藤野糺医師(水俣協立病院名誉院長)と積豪英医師(菊陽病院副院長)の2名の証人尋問のうち原告側からの主尋問までが行われました。
両医師は、実際にこの訴訟の原告たちが水俣病であると診断した医師団の代表として出廷しました。
藤野医師は、50年に及ぶ水俣病患者の診療に携わってきた経験から、共通診断書作成のための検査手法・診断方法の詳細や、糖尿病などの他疾患では原告らの感覚障害が説明できないことなどを証言し、「原告たちは間違いなく水俣病」と断言しました。
また、積医師は、自分のように神経内科ではない医師であっても、水俣病の診察方法についてレクチャーを受ければ、臨床場面で一般的に行っている患者とのコミュニケーションや観察等の経験から、適切に神経所見をとることができると証言しました。
積医師は、自身が以前天草地域で勤務していた経験から、同地域はからすまがりや感覚障害の患者が熊本市内の病院で勤務していたときに比べて非常に多かったと証言し、天草地域を含めて不知火海沿岸地域にはメチル水銀曝露の影響があると感じていると述べました。
次回は、令和4年5月13日に両医師に対する被告側からの反対尋問が行われる予定です。
(入廷行動を行う原告ら)
(裁判後開かれた報告集会で、主尋問を担当した中島潤史弁護士の報告を聞く原告)
(報告集会で団結ガンバローをする弁護団と原告団)