本日午前10時から、大阪地方裁判所で近畿訴訟第28回口頭弁論期日が行われました。
いよいよ原告の尋問が始まりました。
今回は、宮野河内出身の森下照美さん、倉岳町出身の小松明子さんと松岡ともみさんが法廷に立ちました。
それぞれの具体的な症状の内容や看護師、顕微鏡での検査の仕事、撚糸の仕事などが上手くできなくなったことなど様々で具体的な被害を、生の声で、水俣病被害の実態を裁判所に伝えることができました。
傍聴席からは、すすり泣く声が聞こえるなど、自分たちの代表で法廷に立っている原告さんを応援する熱気に包まれていました。
傍聴をした原告たちは、「自分も同じ症状がある。」「とてもいい尋問だった。」などと口々に言われていました。
次回、7月7日(水)は、2回目の原告本人尋問です。また、8月6日(金)には、コロナウイルスの影響で延期された、「疫学」に関する被告側証人の中村好一教授(自治医科大学)の尋問が行われる予定です。
【原告の声】森下照美さん(愛知県名古屋市在住)
私は、緊張しやすく、頭が真っ白になってしまうことが怖かったので、「スラスラと言葉がでるようになるまでやり尽くす!」と決めて、猛烈に追い込みをかけました。
法廷では、傍聴席から、用紙をめくる音や私の心情に寄り添ってのすすり泣きがとてもよく聞こえ、「みんなが後ろから支えてくれている!」という思いが高まりました。私の緊張はほぐれ、代表の一人として力を尽くすことができました。
尋問担当の井奥先生、福光先生をはじめ、多方面で支えて下さった全ての皆様、長時間の尋問練習に付き合ってくれた娘と姉に感謝しています。
(本人尋問を行った森下さん)