8月25日から26日かけて,鹿児島県の長島において2018年ミナマタ現地料差が開催されました。
ミナマタ現地調査は,昭和53年から例年夏に開催されており,今回は36回目です。
今年のスローガンは「長島の被害を明らかにし,すべての水俣病被害者を救済しよう!」です。
1日目は長島のバスツアーが,2日目には全体会が開催され,全国から多くの方にご参加いただきました。
長島は,鹿児島県の北西に位置し,北側と東側は不知火海に,市西側と南側は東シナ会に面し,南東は黒之瀬戸海峡を挟んで阿久根市と向かい合います。
かつて,島の東半分が東町,西半分が長島町に分かれていました。
そして,水俣病特措法において,旧東町は救済対象地域,旧長島町は対象地域外とされていました。
1日目のバスツアーでは,長島の中央付近にある行人岳,旧東町と旧長島町の境界付近にある浦底港,旧長島町最大の漁港である茅屋港,旧長島町の玄関口である蔵之元港,民間の医師団によって平成29年11月に健康調査が実施され,高い有病率が示された旧長島町の地区を巡り,水俣病の被害の広がりと,行政による不当な線引きを実感しました。
バスツアー後に,交流会がおこなわれ,長島で昔から食べてこられて料理がふるまわれ,皆で舌鼓を打ちました。
(行人岳から長島周辺を俯瞰する様子)
(浦底港を見学する様子)
2日目の全体会では,参加団体や弁護団,被害者からの報告等がありました。高岡滋医師からは,平成29年11月に民間の医師団によっておこなわれた旧長島町の2地区における健康調査について,旧長島町の2地区でも,非汚染地域に比べてはるかに高い割合で感覚障害やこむら返りなどの症状を有する人が存在することが明らかになったと報告がありました。
(高岡滋医師が健康調査の報告をおこなう様子)