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2015年ミナマタ現地調査

  • 2015.08.23
    平成27年8月22日(土)~平成27年8月23日(日)にかけて,「2015年ミナマタ現地調査」が開催され,多くの弁護団員も参加をしました。

    同現地調査は,毎年夏のこの時期に開催されているもので,今年は,
    1日目の8月22日(土)には
    ・海上から汚染の広がりを体感する「不知火海クルージング」
    ・「水俣はいま ~水俣病被害者救済の現状と環境復元~」と題した現地水俣集会
    を行いました。

    不知火海クルージングでは,水俣の丸島港を出発点に,不知火海全体を約3時間かけてクルーズしました。
    クルーズ出発前には,「水俣病被害者とともに歩む国会議員連絡会」事務局長大島九州男参議院議員が激励に駆けつけてくださいました。
    出発した船は,水俣から天草上島龍ヶ岳や倉岳側を進行。
    御所浦島や獅子島の脇を抜け,左右に救済地域と未救済地域を見ながら,行政による「地域の線引き」がいかに不当かを体感しました。
    陸路では約4時間程度(水俣市内~天草市)かかる道のりが,海路ではたった1時間弱というその利便性から,現在ほど陸路が整っていなかった60年前,海路による交通は極めて重要だったのだと改めて実感できるクルージングでした。

    また,不知火海クルージングと同時並行で行われた現地水俣集会には,
    「水俣病被害者とともに歩む国会議員連絡会」事務局長大島九州男参議院議員も来賓として駆けつけてくださいました。
    同集会では,水俣市産業建設部経済観光課緒方課長補佐や,水俣市福祉環境部環境課山内主幹など行政側の立場からのご報告や,環不知火プランニングの塩崎氏からも民間の立場からご報告いただくなど,水俣病被害者救済の現状と環境復元について,充実した議論ができた集会となりました。

    (不知火海クルージングの様子)



    現地調査1日目の終わりには,懇親会のBBQ交流会も開かれました。
    日頃,各地で公害被害回復のために尽力している団体のメンバーたちも,情報交換や意見交換を行いました。

    現地の方との交流も積極的に行われました。
    また,檀上には,本現地調査に参加された各団体の方が順次上がられ,連帯のご挨拶をいただきました。
    また,地元の水俣病不知火患者会のメンバーも壇上に上がり,訴訟等の報告や,水俣病問題解決について挨拶をしました。

    (水俣病不知火患者会の壇上での挨拶の様子)



    2日目の8月23日(日)は,
    「すべての水俣病被害者救済のために,今こそ不知火病沿岸地域における健康調査の実施を」というテーマで集会を行いました。

    板井優弁護士に,「ノーモア ミナマタ,ノーモア フクシマ」と題して記念講演をしていただきました。
    その後,高岡滋医師から「天草 水俣病救済対象外地域住民の神経症状」,園田昭人弁護士から「ノーモア ミナマタ第2次訴訟の到達と課題」と題し,それぞれ報告が行われました。
    また,原発再稼働ストップ水俣の会,東京弁護団,近畿弁護団,新潟訴訟原告,熊本訴訟原告団長等から会場発言がありました。
    その後,「ミナマタ・アピール」を採択後,団結ガンバローによって,一枚岩の団結を確認し,2日間に及ぶ2015年ミナマタ現地調査は閉幕しました。

    (団結ガンバローの様子)



水俣病不知火患者会