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2015年新春総決起集会

  • 2015.01.25
    平成27年1月25日,熊本県葦北郡津奈木町のつなぎ文化センターにて,「特措法では終わらない~すべての水俣病被害者救済にむけて飛躍の年に~」というスローガンを掲げて,水俣病不知火患者会の2015年新春総決起集会が行われました。

    最初に,水俣病不知火患者会の大石利生会長より開会挨拶がありました。大石会長は「いまだに体の調子はよくならず,目に見えない被害を受けながらも治療を受けることすらままならないが,原告と共に闘うことを進めていく」と挨拶しました。

    次に,来賓である共産党熊本県委員会委員長の日高伸哉氏,水俣病被害者互助会事務局長の谷洋一氏より連帯の挨拶をいただきました。
    日高氏は,「環境常任委員会に衆議院からも委員を出せるようになったので,被害者救済のために全力でみなさんと闘っていく」と挨拶されました。
    谷氏は,「水俣病の被害は解明されていないが,世界で水銀の被害をなくすためにも闘わないといけない,解決への道を着実に歩むためにこれからも闘っていきましょう」と挨拶されました。

    (来賓である共産党熊本県委員会委員長の日高伸哉氏の連帯挨拶)



    その後,ノーモア・ミナマタ第2次訴訟弁護団長園田昭人弁護士より,「水俣病被害者救済の情勢とノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟の役割」と題する報告がありました。園田弁護士は,「私たちの原点はすべての被害者救済にある。ノーモア・ミナマタ第2次訴訟が目指しているものは,原告一人一人が補償されること,そして補償を受けていない人も補償が受けられるようにする司法救済制度の実現の2点である。今年は被害を否定する国・県側と,被害があることを主張している被害者側の全面対決になる」と報告しました。

    さらに,ノーモア・ミナマタ近畿弁護団長の徳井義幸弁護士から,近畿の情勢として,提訴希望が約150名いること,今年の3月中には2陣提訴を行うこと等が報告されました。

    (ノーモア・ミナマタ近畿弁護団長の徳井義幸弁護士の報告)



    水俣病不知火患者会元島市朗事務局長からは,2014年の取り組みと2015年の課題として,「水俣病を終わらせたい」という動きに抗って闘ってきたこと,原告拡大に尽力し,一年前は原告数が325名だったのが現在では724名になったこと,大石会長が参議院法務委員会で参考人として意見陳述し,水俣病はまだ終わっていないことを国会議員にアピールできたこと,今後も特措法だけでは終わらず一枚岩の団結で頑張っていくことなどが報告されました。

    原告団・各地域からの報告として,伊佐,倉岳,出水,大阪,東京のそれぞれの原告から報告がありました。倉岳の女性は「水俣病になって,私は真珠会社で核入れという真珠養殖の一番重要である細かい手先の作業ができなくなり,健康な体だけではなく私の夢や生きがいまで奪われた」,また大阪の女性は「子どものころからよく転んで,痛い痛いというのが口癖だった。まっすぐ歩く練習をいつもしていた」と被害を訴えました。

    ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団決意表明として,森正直原告副団長が「闘いはこれからである。名乗り上げていない人に仲間に加わってもらおう,全面解決を進めていこう」と決意を表明しました。

    その後,集会宣言を採択し,水俣病不知火患者会の岩崎明男副会長が閉会挨拶をして,団結がんばろうを会場一体となって行いました。

    (ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団決意表明をする森正直原告副団長)



    2015年新春総決起集会宣言

水俣病不知火患者会