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第34回口頭弁論(熊本)濱田陸三医師尋問

  • 2020.10.30
     本日、熊本地方裁判所において、被告らが「臨床神経学(脳神経内科学)の専門家」として尋問を申請した、濱田陸三医師(公益財団法人 慈愛会 今村総合病院)の尋問が行われました。

     門前集会では、森正直原告団長が、尋問に向けての決意を語り、「最後までともに頑張りましょう。」と連帯を強めるよう挨拶しました。
     寺内大介熊本弁護団事務局長は、「原告ら側で証言してくださった高岡滋医師と津田敏秀医師は、『不知火海で魚を毎日食べて、手足に感覚障害がある人は水俣病と診断していい』と専門家の立場から話してもらった。今日から国側が申請した専門家証人。この尋問で国側の主張に根拠がないと明らかにしたい。みんなの力で頑張りましょう。」と発言しました。

     実際の尋問では、濱田医師は、確かに、昭和年代の一定時期に、医師として水俣病の研究に携わったり、公健法で認定されるほどの重度の水俣病患者を診察や診断したことはあるものの、平成に入ってはほとんど研究をしていないことが明らかになりました。

     さらに、濱田医師は、水俣病と診断するための具体的な診断基準を持たないまま、「原告らの共通診断書の診察項目では水俣病と診断できない」という意見を述べていたことが明らかとなり、なぜ共通診断書では水俣病の診断ができないのかを具体的に説明できませんでした。

     加えて、濱田医師が「共通診断書の診察項目では水俣病と診断できない」と述べる最大の根拠となっていた、感覚障害を診断するための「神経学的検査チャート」について、当初、被告らの主尋問には「検査チャートのすべての診察項目を検査しないと水俣病かどうかを診断することはできない」と述べていましたが、反対尋問では、濱田医師自身も、勤務先病院で使用しておらず、日常診療ではその診察項目が省略されることの方が多いことを認めました。

     そのことから、「神経学的検査チャート」に記載されたすべての項目の検査を行われなくても正しく疾患を診断できることを明らかにすることに成功しました。

    (報告集会で原告・支援者らに報告を行う園田昭人弁護団長)



水俣病不知火患者会