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水俣病学習会in鹿児島

  • 2018.11.09
    本日、鹿児島市の勤労者交流センターにおいて、ミナマタ現地調査鹿児島実行委員会の主催で第36回ミナマタ現地調査in長島の報告集会が行われ、その企画の中で水俣病の学習会を開催しました。当日は40名ほどが参加し、参加者からの質問や意見が積極的に出され、盛況に終わりました。
    まず、水俣病闘争支援熊本県連絡会議事務局長の原田敏郎氏が、水俣病の歴史、たたかいの到達点について説明をしました。その次に、熊本弁護団の中村輝久弁護士が、ノーモア・ミナマタ第2次訴訟について、初めて聞く人にも分かりやすく、裁判の内容について説明をしました。
    その後、第9陣原告の町田榮子さん(鹿児島県の長島町在住)が被害者の訴えをしました。「生活をしていくため、結婚後に定食屋を開いて評判もよかったが、水俣病の影響で味がわからなくなり、知り合いや家族に試食をしてもらわないといけなかった」、「水俣市出身の自分が水俣病かもしれないと頭をかすめたこともあったが、水俣病はもっと症状の重い人のことだろうと思っていた」、「同じ長島という一つの島なのに、線引きをして救済される人とされない人を分けるのはおかしい」ということを切実に話しました。
    また、熊本弁護団の黒田裕美子弁護士が、一見健康な人と何ら変わらない原告の見えづらい被害について、具体的な原告の訴えを引き合いにして説明をしました。
    その後に行われた質疑応答では、初めて水俣病が終わっていないことを知ることができ、とても勉強になった、今日ここにきてよかったといった感想や、鹿児島で医師として水俣病の解決に協力したいと申し出る参加者もいました。最後に、建交労鹿児島県本部の井谷美佐子さんから詳細な現地調査の報告がなされた後、ミナマタ現地調査鹿児島実行委員会が今後も水俣病被害者の支援を継続することを確認し、大いに意義のある会になりました。

水俣病不知火患者会