ホーム > トピックス一覧 > 第11回弁論期日(近畿)

第11回弁論期日(近畿)

  • 2017.12.15
    本日、近畿訴訟第11回の弁論期日が開かれました。
    弁論期日では、まず、中谷彩弁護士が平成29年2月4日、5日に実施された上天草市姫戸町の現地調査の報告を行いました。
    中谷弁護士は、調査の際に撮影した写真をプロジェクターに映しながら現地の状況を説明した上で、昭和30年代は海上交通が中心だったこと、当時の食事は不知火海で獲れた魚介類が中心であったこと、職業は漁業や海運業が多かったこと、漁師は不知火海沿岸の様々な場所で漁をしていたこと等を述べました。
    次に、福光真紀弁護士が現地調査での食事再現の報告を行い、漁師の家もそうでない家も同じ様に魚ばかり食べていたとの説明をしました。
    その後、原告らが抱えている四肢末梢優位の感覚障害について他疾患によって生じた可能性が否定できないとの被告らの主張に対し、中島宏治弁護士は、「メチル水銀曝露と四肢抹消優位の感覚障害には高い原因確率があるし、共通診断書作成の際に他疾患も考慮しているので、脊椎症や糖尿病の可能性を一般的抽象的に考慮すべきでない。11月29日に言い渡された新潟水俣病行政認定義務付け訴訟の東京高裁判決でも同様の判断をしている。」と述べました。
    次回期日は、平成30年3月16日午後2時からです。

水俣病不知火患者会