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2017年新春総決起集会

  • 2017.02.12
    本日午後1時より、熊本県水俣市の水俣市文化会館において、水俣病不知火患者会、水俣病闘争支援熊本県連絡会議の主催で、2017年総決起集会が行われました。当日は約1000名もの人が参加して盛大な会となりました。

    本年は、「ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟の勝利判決ですべての水俣病被害者を救済しよう」というスローガンのもと、決意表明や様々な報告、訴えがなされました。

    右垂れ幕には「一枚岩の団結で、司法救済制度を実現させよう」
    左垂れ幕には「不知火海沿岸地域住民の健康調査を実現させよう」
    と掲げられました。


    はじめに、参加者全員で、関係者や熊本地震で被災され亡くなられた方々へ黙祷を捧げました。

    次に、水俣病不知火患者会の大石利夫会長より開会の挨拶がありました。
    大石会長は、多くの参加者に感謝を述べられ、39人で結成した不知火患者会は、結成から12年で現在7400人になること、様々な症状のある水俣病被害者を様々な模様の広告紙になぞらえ、すべての被害者救済のために広告紙で折り鶴を折っていることを話し、すべての水俣病被害者の救済を願うと話されました。
    そして、本集会は、健康調査も環境調査もせず、被害を小さくみせようとしている国、熊本県、チッソという敵陣に一気に攻め上がるときの声をあげる集会であり、産業発展のため人の命は切り捨て企業を守るという国、社会を根本から改めていくためにも、この裁判は決して負けるわけにはいかない、それぞれができることを一生懸命訴えていこうと話されました。

    来賓挨拶では、仁比聡平参院議員、民進党県連矢上雅義副代表、社民党県連今泉克己幹事長から、それぞれ「一枚岩の団結で勝利判決を勝ち取ろう、ともにがんばりましょう」と力強いあいさつをいただきました。また、多くの方々から激励のメッセージをいただきました。

    (自身が折った広告紙の折り鶴と共に,開会挨拶を行う大石会長の様子)



    続いて、森正直原告団団長から、原告団の決意表明がありました。
    時折声をつまらせ、涙ながらに訴え、鬼気迫る決意表明でした。

    また、ノーモア・ミナマタ第2次訴訟弁護団長園田昭人弁護士から、裁判についての報告がありました。
    園田弁護団長は、不当に切り捨てられた水俣病被害者を救済するためには裁判しかない、2013(平成25)年6月に1陣が提訴し、現在の原告は1224人になった、裁判では、原告らの主張は正しく、被告らの主張は間違いであることを何度も訴えてきた、にもかかわらず、国、県は、健康調査を相変わらずしないのに原告は被害者ではないと主張し、それだけでなく、あろうことか特措法該当者さえも本当は被害者ではないなどと極めて不当な態度を採り続けている。
    このような状況を打破するには、勝利判決を取ることだ。2019(平成31)年3月末を目処に、1陣勝利判決を取り、これをてこにして2陣以降も勝利する。全員で1陣勝利判決を取るために、計画を立て、全員で確実に実行していく。その中で、世論の支持を集め、国会でも解決を迫り、水俣病の解決は公害問題根絶のためにも必要であることを広く国民に強くアピールしていく。
    今年は大切な年だ。権利は実現されて初めて意味があり、闘いこそ権利の本質である。闘いは本当に苦しいからこそ、お互いが励ましあい、協力しあって、ひとりひとりが全力を出し、一枚岩の団結で闘って闘って闘い抜こう。
    弁護団も闘って闘って闘い抜くことを誓います、と呼び掛けました。

    (弁護団報告を行う園田団長の様子)



    それから、東京、近畿、新潟の各地域からの報告があり、ともに力をあわせてがんばろう、と励ましの言葉もいただきました。

    また、原発被害者訴訟原告団全国連絡会、熊本県建築労働組合、よみがえれ!有明訴訟原告団の3団体より、連帯の挨拶もいただきました。

    その後、集会宣言を採択し、東京弁護団長尾﨑俊之弁護士のリードボーカルのもとに参加者全員で「不知火よみがえれ」を合唱し、水俣病不知火患者会の岩崎明男副会長の閉会挨拶、団結がんばろうを約1000名の参加者が一体となって行い、閉会しました。

    (参加者全員で団結がんばろうを行う様子)



水俣病不知火患者会