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2016年新春総決起集会

  • 2016.02.21
    本日午前10時より、熊本県葦北郡津奈木町のつなぎ文化センターにおいて、水俣病不知火患者会2016年新春総決起集会が行われました。当初は1月24日(日)に行われる予定でしたが、歴史的な大雪により延期となり、規模を縮小しての開催となりました。

    本年は、「水俣病公式確認から60年を迎える今~すべての被害者救済と水俣病問題解決を願う声を全国にとどろかせよう~」というスローガンのもとに、さまざまな報告や訴えがなされました。

    はじめに、水俣病不知火患者会の大石利生会長の開会挨拶がありましたが、大石会長が体調不良により欠席のため、岩崎明男副会長が大石会長の開会挨拶を代読しました。

    次に、来賓である民主党県連顧問の松野信夫氏、日本共産党熊本県議会議員の山本伸裕氏、あかるい熊本をつくる県民の会の寺内大介氏、熊本から民主主義を!県民の会の阿部広美氏より連帯の挨拶をいただきました。また、多くの方々からのメッセージもいただきました。

    (松野信夫氏の連帯挨拶)



    その後、ノーモア・ミナマタ第2次訴訟弁護団長園田昭人弁護士より、水俣病の現状、被害の実態調査(健康調査)、裁判の進行状況、今後の取組みについての報告がありました。園田弁護士は、水俣病公式確認から60年経っても解決していない極めて異常な状態にあることや、被害の実態調査が行われてこなかったことに原因があり、健康調査について国・県の態度を明らかにする必要があること、異議申立てに関する新潟の動きを熊本や鹿児島にも波及させていく必要があることなどを報告しました。


    (ノーモア・ミナマタ第2次訴訟弁護団長園田昭人弁護士の報告)



    また、水俣病不知火患者会の元島市朗事務局長からは、2015年の取り組みとして、原告数約600名の増加やノーモア・ミナマタ被害者弁護団全国連絡会議の結成、特措法判定の不当性や締め切りの誤り、国・県・自治体への働きかけ、被害者団体間の共闘、現地調査などの報告がありました。また、2016年の課題として、さらに被害を訴えていくことや全国的な世論を結集し拡大していくことなどが挙げられました。

    原告からの被害の訴えとして、宮野河内、長島の2名の原告から訴えがありました。宮野河内の原告は、熱いという感覚がなく、危うく孫にやけどを負わせてしまいそうになったことや、自分だけでなく家族も差別や偏見に苦しんできたことを訴えました。また、長島の原告は、小さい頃から手足をうまく動かすことができずもどかしかったことや、少しの段差でも足をとられるようになったことを涙ながらに訴えました。

    また、全国各地域からの報告では、東京、大阪、新潟のそれぞれの地域の状況が伝えられました。

    ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団決意表明として、森正直原告団長が、被害実態を明らかにして全国に訴えを発信していこう、小さな1人1人の力を寄せ集めて大きな力にし、一枚岩の団結を皆で作り出していこう、と決意を表明しました。

    その後、集会宣言を採択し、鍬田政士原告副団長の閉会挨拶、団結がんばろうを参加者が一体となって行い、閉会しました。

    (ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団決意表明をする森正直原告団長)



水俣病不知火患者会